【交通トレンド分析222】オーストラリアのパース、時差もなく直行便で快適 鳥海高太朗


 11月下旬にオーストラリアのパースへプレスツアーで訪れた。私自身はシドニー、メルボルン、ゴールドコースト、ケアンズなど東側は何度も訪れているが、西オーストラリアに位置するパースは初めての訪問だった。パースへの路線はANAが2019年9月1日に成田―パース線を就航したが、コロナ禍の影響で20年春に運休していたが、23年10月29日に週3便での運航が再開された。

 フライト時間は時刻表上で往路は10時間10分、復路は9時間35分になっている。時差については、日本と比べて1時間マイナスになっており、中国、香港、台湾などと同じである。オーストラリア国内でも時差があり、パースは西に位置していることから時差は1時間マイナスになっている。時差が1時間しかないので、時差ぼけは無縁だった。

 ANAのパース便は成田空港発着となるが、運航日は水曜、金曜、日曜の週3往復で、成田発は午前11時20分発でパース到着が20時30分、パース発は21時55分発の夜行便で成田に翌朝の8時30分の到着となる。朝も成田空港が11時過ぎなので、ゆっくり向かうことができる。機内食は往復共に欧米路線同様に2食が提供される(2食目は軽めの食事)。

 パース空港到着後は、日本人のパスポートは自動化ゲートに対応しているので入国もスムーズだった。オーストラリアは、短期での観光・業務渡航については出発前にビザに代わるETAの取得が必須であり、現在はスマートフォンアプリから取得する必要がある。特に個人旅行の際には取得するのを忘れないように気をつけたい。入国後は、2022年10月に空港アクセス鉄道が開業したことで電車に乗ってパース中心部への移動が可能になるなど、空港アクセスが大きく向上し、20分ほどの乗車でパース駅に到着する。

 今回のプレスツアーでは、パース駅から歩いて7分ほどの「インターコンチネンタルパースシティセンター」に宿泊したが、パース駅から徒歩圏内のホテルが便利である。パース滞在中には、人気の小動物「クオッカ」に会いにフェリーで行くことができるロットネスト島はぜひ訪れてほしい場所だ。自転車を借りて(坂もあるので電動アシスト自転車を借りるのをおすすめする)、島を巡るのがおすすめである。

 そしてパース市内もキングスパークは高台に位置しており、庭園や花がきれいなのはもちろん、パース中心部の眺望も抜群でおすすめ場所で、さらにパース市内中心部には素敵なカフェやレストランも多く、ゆっくりしたい人には最高の場所だ。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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