【交通トレンド分析275】イギリス入国時に必須となったETAを取得してみた 鳥海高太朗


 今年1月8日からイギリスに入国する際にETA(電子渡航認証)の申請が必須となり、事前に取得しなければ入国できないルールとなった。ETAについては、ほぼ同様の仕組みでアメリカのESTAやオーストラリアのETA、カナダのeTAといった形で事前に取得しなければならない国が増えているが、ヨーロッパでは初導入となった。

 対象者はビザが不要な6カ月以下の旅行、親族訪問、商用、留学目的などで滞在の場合などになる。イギリスのETA公式ホームページもしくは専用アプリからの申請となる。申請費用は10ポンド(2月7日現在で約1900円)で、一度取得すると2年間有効だが、パスポートを切り替える場合には再度申請が必要なので、注意が必要だ。

 運用当初は国際線同士の乗り継ぎで入国をしない場合でも取得が必要という案内がされていたが、運用が変更となり、現在は国際線同士の乗り継ぎであれば取得する必要がないが、乗り継ぎでもいったんロンドン・ヒースロー空港で荷物を受け取る場合などで入国が必要な場合には取得が必要になるので、念のため取得しておいた方が無難だろう。

 私も1月下旬にロンドン・ヒースロー空港から入国することになり、日本出発前にイギリスのETAを取得した。出発5日前くらいに取得したが、審査日数は3営業日以内とのことだったが、実際は申請手続きが終わってから3分ほどで承認のメールが届いた。私はiPhoneを使っているが、今回はスマートフォンアプリ「UK ETA」をダウンロードして手続きを行った。ちなみにアンドロイド携帯からもダウンロード可能となっている。

 手続きは全て英語となっているが、ネットで検索すると日本語で手順を紹介しているページがあるので、それに従って手続きするのがいいだろう。パスポートの写真ページをスマートフォンで撮影し、その後はICチップをスマートフォンにかざして認証して、パスポート情報を登録し、いくつかの質問事項に答えた後、写真撮影に進む。事前に撮影した写真でも大丈夫なようだが、背景がない場所との指定があり、背景がない場所を探してその場で撮影したところ、無事に登録できた。

 私の場合は大きなトラブルはなかったが、質問事項で間違った回答をしたことで登録できなかったケースも発生していることから、しっかり質問事項の確認をすることを強くおすすめする。登録は面倒だったが、ロンドン・ヒースロー空港では自動化ゲートが使えるので、入国は本当にスムーズだった。イギリスへ渡航予定のある人はETAの申請を忘れないようにしていただきたい。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)


(2025年2月17日号連載コラム)

 
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