離れの部屋で特別な美食を
岐阜県下呂温泉の水明館(瀧康洋社長)は、新型コロナウイルスが感染拡大する中、館内の消毒や室内換気など、その防止対策に万全を期している。
大浴場の混雑状況を確認できるモニターが好評だ。館内3カ所の大浴場について、その利用状況をロビーやエレベーター前、客室のテレビで確認できる。宿泊客は密を避けて、安心して湯浴みを楽しめる。
これら水明館の感染防止対策は、同館のホームページに動画でアップしている。
客室264室。「臨川閣」「飛泉閣」「山水閣」、そして離れの「青嵐荘」と四つの館からなる同館。宿泊客はさまざまなタイプから好みの部屋を選べる。
中でも青嵐荘は、コロナ禍の中でも究極のプライベート空間と、利用客からの引き合いも多い。
青嵐荘は、昭和28年に旅館として誕生した数奇屋造りの建物を、当時の間取りを生かして復元。館名は明治から昭和の時代に活躍した日本画家、川合玉堂画伯が命名した。
客室は「葵(あおい)の間」「夕顔の間」など、源氏物語からその名を取った全5室。室内は香りの符号「源氏香図」を彫り込んだ透かしを随所に取り入れるなど、細部にまでこだわりを見せている。
室内風呂は木の香り漂う高野槙(まき)。下呂の源泉がたゆまなく流れている。葵の間、夕顔の間は日本庭園を臨む野天風呂も備える。
料理はそれぞれの部屋で。青嵐荘専属の料理長がその日の厳選した食材を使った特別な献立を用意する。「季節の彩りを目で舌で、ゆっくりとご堪能いただきたい」。
日本有数のブランド牛「飛騨牛」、豊かな自然の恩恵を受けた山菜、限りなくゼロに近い低農薬有機栽培の新鮮野菜と、こだわりの食材による美食を味わいたい。
▽水明館は岐阜県下呂市幸田1268。TEL0576(25)2800。
https://www.suimeikan.co.jp/
青嵐荘外観
青嵐荘「葵の間」