【体験型観光が日本を変える322】SDGsの課題は自分事 藤澤安良


 9月の後半まで続いている全国的な猛暑で、彼岸花の開花まで遅れ気味である。中旬には紅葉の便りが聞かれる北海道大雪山も10日程度遅れている。花の開花や紅葉など、季節の移ろいを感じさせる景色は観光産業にとってとても重要な資源である。

 しかし、その予定が崩れてしまうと企画商品として募集する旅にとっては、咲かない花や色付かない紅葉を見せることになり、目的が達成せず、旅行が成立しない場合もある。つまりは、気候変動に大きく影響を受けることになる。

 最近、テレビでも北極の永久凍土や氷河が溶け出している話題が取り上げられたり、地表に大量のメタンガスが湧き出ている情景が映し出されていたりする。伊勢で伊勢エビが不漁になったり、北海道でブリが取れたり、シーズンのはずのサンマがほとんど見られず、日本の近海での漁獲量や魚種の変化など地球温暖化の影響と思われる事象が相次いでいる。

 海水浴客の姿が見えなくなった9月の海岸は漂着ごみが見つかる。中でもナイロン袋、ペットボトルや洗剤容器、発泡スチロールなど人間が出したプラスチックごみが大量にある。

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