純米吟醸酒「女将」 おもてなしの心を形に
福井県の芦原温泉旅館協同組合女性部女将の会は、地酒造りプロジェクトに取り組んでいる。酒米の田植えや稲刈り、「切り返し」「盛り」といった酒造りの作業を自らの手で行ったもの。自慢の逸品が宿泊客らから好評だ。
平成25年、他の温泉地にない取り組みとして女将会のメンバー13人全員が「利き酒師」の資格を取得。北陸新幹線の金沢延伸や、パイプラインの整備で良質の酒米が生産できるようになったことなどのタイミングから、「お越しいただくお客さまにお酒でおもてなしを」と、プロジェクトを始めた。
商品名は「女将」。平成27年に初の「女将」2千本が完成し、お披露目を行ったのに続き、翌年は辛口も加え、4千本を製作。安倍晋三首相にも商品を贈り、その頑張りを評価してもらった。29年は甘口、辛口合わせて5千本を造り、同温泉の旅館で提供、販売している。
利き酒師としてお客さまに地酒を紹介し、自ら造り上げた「女将」も薦めているというメンバー。今後も同温泉でしか飲めない限定感を持った地酒でお客さまをもてなすという。