グランピング 長期滞在に
ミサワホームはこのほど、新製品のトレーラーハウス、ミサワユニットモビリティ「ムーブコア」を発売した。新製品は車検対応のトレーラーシャーシを利用するため、自由に移動可能。また、耐久性やメンテナンス性に優れているほか、用途に合わせた内装変更が可能なため、同社ではグランピングや、ワーケーション施設、長期滞在型の宿泊用途に対応できると見ている。
製品開発に当たっては同社が半世紀以上にわたり、南極の建物建設のサポートに携わってきた知見が生かされている。その一つが同社独自技術で、高断熱、高耐力の「木質パネル接着工法」の採用だ。例えば、地震などの強い揺れが発生しても、さまざまな外力が構造の1点に集中せずに、建物の面全体に分散してバランスよく受け止める「モノコック構造」により高い強度を実現している。優れた遮音性も特徴で、ドアや窓をしっかりと閉めれば、外の騒音などはほとんど気にならない。
内装は、のりやくぎを使用せずに容易に施工できる乾式内装の採用で、簡単に変更できる。併せて、ソファやテーブルなど多様に使えるモジュールファニチャーや、広さを調整できる可動式ベッドなどを提案。同社が「蔵」と呼ぶ収納空間を設け、リネンなどをしまう事業者用の収納スペースを確保した。蔵上部の小上がりは2人用のベッドとして使用できる。シャワーブース、洗面・トイレも設置できる。
併せて、太陽光発電システムや、蓄電池、電気自動車から電気の供給を受ける「クルマde給電」を用意。ほかにも、水循環利用システムに加えて、山間部や災害時などでも通信可能な衛生通信も設置でき、緊急時には仮設住宅に転用できる。
収容人数は大人3人、もしくは、大人2人と小さな子供2人の計4人の利用を想定している。
製品開発を主導した商品・技術開発本部技術部担当部長の秋元茂氏は、「内装は、住宅建築で培ったデザイン力が特徴」と話す。そのデザイン力とラグジュアリー感が評価され、新潟県の宿泊施設への導入が決定している。
トレーラーハウスの外観(上)と室内(下)