日野自動車は7月、大型観光バス「日野セレガ」＝写真＝を改良し、新発売した。大きな特徴は、商用車としては世界初となる自動検知式の「ドライバー異常時対応システム（ＥＤＳＳ）」をはじめとする先進安全装備の大幅な拡充という。
同社は、「安全環境技術を追求した最適商品」の提供を企業理念として掲げている。その中で、近年増加傾向にあるドライバーの健康状態の急変による事故対策として、昨年ＥＤＳＳを実用化した。今回の改良では、最新ＡＩ技術により顔認証を行う「ドライバーモニターⅡ」や「車線逸脱警報」によりドライバーの運転姿勢や車両の挙動をモニターする。体調急変などによるドライバーの異常な状態を検知するとシステムが作動し、車両を徐々に減速、最終的に停止させる。
車内では、非常ブザーが鳴り、赤色フレッシャーが点滅。緊急停止することを乗客に伝える。周囲には、ホーンを鳴らし、ストップランプとハザードランプを点滅させ異常を知らせる。
また、従来のクルーズコントロール機能に渋滞追従機能を追加した。ミリ波レーダーを照射し先行車を検出。車間距離を維持する。加えて、先行車が停止した場合は追従して停車。ステアリングに設置されたスイッチもしくはアクセルの操作により再発進する。
さらに「オートマチックハイビーム」も標準装備した。これは、画像センサーで前方の状況を検知し、ヘッドランプのハイビーム・ロービームを自動で切り替え、夜間の運転視界を支援する。
「これらの進化したシステムにより、安心・安全な運行に貢献していく」と同社。
この件についての問い合わせ先は、日野自動車渉外広報部ＴＥＬ042（586）5494。
