【旅行会社トップの年頭所感】「食と農」を基軸に貢献 農協観光社長 清水清男


清水社長

 令和5年の年頭に当たり、謹んでごあいさつを申しあげます。

 さて、昨年は、ウクライナ情勢や急激な円安などによる肥料・飼料・燃油などの生産資材価格の高騰などで、食料安定供給のリスクが浮き彫りとなり、改めて食料安全保障の強化が求められる年となりました。

 また、新型コロナウイルス感染症につきましては、季節性インフルエンザと同等の5類への見直しを視野に入れた検討が始まるなど、「ウィズコロナ」の定着とともに、次のステージへ向けた議論が始まりつつあります。

 旅行業界におきましては、「全国旅行支援」が観光需要を大きく後押しし、行楽地ではコロナ禍前のにぎわいを取り戻し始めました。水際対策についても、入国上限の撤廃や個人旅行の解禁など大幅に緩和をされたことにより、海外旅行に出掛ける旅行者や街中で外国人旅行者を見かける機会も増えてまいりました。

 そのような中、当社では、JAグループの一員として「持続可能な農業・地域共生の未来づくり~不断の自己改革によるさらなる進化~」に寄与するため、現在取り組んでおります2カ年計画において、「農業の価値を高める」「農業の魅力を伝える」ことに貢献する企画・提案を積極的に行ってまいりました。

 しかしながら、当社事業の柱である団体旅行は回復途上にあり、契約施設の皆さまをはじめ全てのステークホルダーの皆さまの期待に応えることができていない状況です。

 本年につきましては、弊社の強みである「食と農」を基軸とした(1)JA活動支援事業(2)地域共創事業(3)国際交流事業(4)リテール事業(5)労働力応援事業(6)農福連携事業―に加え、アライアンスにより人流、商流、物流を創出し、1次産業と地域活性化に貢献する新たなビジネスモデルを確立してまいります。

 また、コロナ禍の影響により生じた経営課題の解消や事業の回復に向け、努力を続けてまいります。

 結びに、これまで以上に地域の皆さまに選ばれる農協観光を目指すと共に、全てのステークホルダーの皆さまの期待に応えてまいりますことをお誓い申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。

 
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