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ご案内と夕食、寝具の準備
チェックインの時間がきたら、到着されたお客さまをお出迎えし、手続きが済んだお客さまの荷物を持って部屋にご案内します。客室へ向かう間、非常口、大浴場、食事処のご案内を行います。
夕方になると、夕食の準備です。1日のうちで最も忙しい時間帯です。お客さまの指定時間に合わせて食事を提供できるように準備します。お料理の説明をしながら、お酒やドリンク類をお勧めすることもまた、大切な仲居の仕事です。お客さまが食事をすまされると、お食事会場を再び整え、次の日に備えます。お部屋でのお食事(部屋食)の場合は、食事を片付けたあと布団を敷くなど、寝具の準備をします。
寝具でおもてなし
洋室と違い和室のいいところは、布団を人数に合わせて敷けることです。お客さまはカップルの方もいれば、家族連れ、友人同士などさまざまです。お泊まりになる人数に合わせて布団の枚数で調整できるのがベッドとの大きな違いです。幼いお子さんのいる家族連れなら川の字に、団体でお泊まりの場合は、夜中にトイレに行く時のことを考えて、足元に通路を作るなどを考慮して敷きます。お客さまに心地よくお休みいただくために、布団は季節に合わせた物を用意します。掛け布団は、夏は薄手の物、冬は厚手の物。敷き布団はマットレスで調整します。お客さまの中には、シーツのノリが効きすぎているのを嫌う方もいます。こわばった感じがして肌触りが良くないという理由からです。
また、枕にこだわる方も多いので、材質や固さなどお客さまの好みにできるだけお応えしましょう。
さらにぐっすり休んでいただくために、布団は冷蔵庫からできるだけ離して敷き、静かな環境を作るようにします。
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■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。