【日本政府観光局インバウンド最新リポート 105】韓国の最新トレンド 訪日の成熟市場も開拓に余地 JNTOソウル事務所 清水雄一 所長


 古来、中国の影響を受けた韓国では干支(えと)にちなむ思想が随所で見られる。先日、旧正月を迎えたここソウルでも、今年の「甲辰年(青龍の年)」にちなみ、アジア圏の文化において重要な役割を担ってきた青龍が至る所に登場している。ソウル国立大学の金教授らによる『2024 CONSUMER TREND INSIGHTS』は、辰年にちなんで「DRAGON EYES」と名付けた韓国市場の最新消費者トレンドを10のキーワードとしてまとめている(表)。

 また、旅行業界でも各社が2024年の旅行トレンドを公表。韓国観光公社は今年の旅行トレンドを「ROUTE」と名付け、「憩いのある旅行(Relax and empty your mind)」「ワンポイント旅行(One point travel)」「私だけの名所(Undiscovered Place)」「トラベルテック(Travel Tech)」「誰もが楽しめる旅行(Easy access for everyone)」をキーワードとして挙げる。他にも、済州航空は自社SNSからの情報を基に「SOFT」を発表。ハナツアーはいかにも旅行会社らしく、「DREAMER」として今年のトレンドをまとめている。

 個別解説は別の機会に改めるとして、これらのトレンドから読み取れるのは、韓国市場全般における成熟度の高さだろう。

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