昨年2023年（1～12月）の訪日カナダ人数は、約43万人を数え、コロナ前の2019年を超えて、過去最高の実績であった。これは、欧米豪主要市場の中で、米国、豪州に次ぐ第3位（総人口に対する比率は第2位）の実績で、人口が4千万人ほどのこの国において、日本の人気は非常に高いといえる。ちなみに、Ｃｏｎｆｅｒｅｎｃｅ Ｂｏａｒｄ ｏｆ Ｃａｎａｄａによると、カナダ人の全海外旅行先の中での順位は、近隣である米国、メキシコ、カリブ海諸国を除くロングホールの国の中で第6位（アジアでトップ、1～5位は全て欧州）である。今年2024年に入ってからも、この高い訪日人気は継続しており、昨年よりさらに多くのカナダ人が日本を訪問している状況である。
この好調な訪日の要因としては、もともとの日本の高い人気の他に、円安、直行便の拡充等が挙げられるが、昨今のカナダ人の高い旅行意欲の影響も強く反映している。アメリカンエクスプレストラベルが発表した2024グローバルトラベルトレンドレポートによると、カナダ人のうち82％が、2024年に、昨年と同じかそれ以上のお金を旅行に使う予定で、さらに3人に1人（33％）が、メジャートリップと呼ばれる大きめな旅行（例：バケットリスト旅行＝一生に一度は行っておきたい訪問地への旅行等）を計画しているとのことである。距離が遠く、コストも一定程度かかり、唯一無二の魅力がある日本は、まさしくこのメジャートリップの行き先の一つであり、今後しばらくは、カナダ人の高い訪日ポテンシャルが継続すると考えられる。
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