さまざまな資格が世の中にありますが、飲料関連では、ワインのソムリエ、紅茶のティーインストラクターなどがよく知られているところでしょうか。
日本茶インストラクター制度は、1999年、日本茶業中央会が認定機関となり発足しました。食生活、生活様式などの変化によって、日本茶文化の衰退に危機感を抱いた茶業青年団有志をはじめとする、茶業関係者の努力がその10年ほど前から続けられていました。日本茶文化の啓発と普及に携わる者の育成の必要性から、日本茶インストラクター認定制度が作られたのです。2000年に第1期生が誕生し、2018年4月には第19期生が誕生しました。
試験方法は、第1次が筆記で、マークシートによる五肢択一方式です。茶の歴史、茶業概要、茶の栽培、茶の製造法、茶の利用、茶の化学、茶の品質審査と鑑定、茶の健康科学、茶の淹(い)れ方、インストラクション技術の各分野からの出題です。それぞれの分野ごとの正答率も問われます。
第2次は、茶鑑定とインストラクション実技試験です。茶期別(茶摘採の時期)判定、茶の内質(品質)の鑑定などの試験です。そして、審査員が指定するお茶で「おいしい淹れ方」のインストラクションを行います。他にも出題の可能性があります。
年によって違いはありますが、最終合格率は35%前後です。