日本僑報社・日中交流研究所が主催する第17回「中国人の日本語作文コンクール」の受賞作品集。最優秀賞(日本大使賞)から三等賞までの受賞作品の全文を掲載している。
同コンクールは、日本と中国の相互理解と文化交流を促進するため、中国の学校で日本語を学ぶ中国人学生を対象として2005年にスタート。中国全土の300校以上の大学や大学院、専門学校などからの応募は累計で5万人を突破。中国内でも規模の大きい、知名度の高いコンクールだ。
中国の若者たちが日本語でつづった「生の声」から日中関係の明るい未来への展望が感じ取れることだろう。
最優秀賞作の筆者は、近年、中国製品のパッケージに日本語の誤りが多く、日本人に悪い印象を与えかねないと懸念。しかし、上海在住の日本人に会い、予想もしなかった本音を聞いた。「目の前の相手を五感すべてで感じ取り、その場の空気を共有して初めて生まれる理解がある。私はそれを求め続けたい。日中交流もずっとこうあってほしい」と思いを語る。
発行は日本僑報社。定価は2千円(税別)。