宿泊施設は、ホテルと旅館という二つの業態が海外のホテルの影響を受けつつ、また相互に影響し合いながら平行進化する独特の市場構造で発展してきた。現在では外見は同じ業態、同じコンセプト(商品概念)であっても、内部構造はホテルチェーン、外食産業チェーン、インターネット流通事業者などのサービスサプライチェーンにより成立するビジネスモデルに変化しつつある。
大野氏は、横浜商科大学商学部観光マネジメント学科教授。専門は国内観光旅行、宿泊産業全般、観光地活性化に関するマーケティング調査や経営分析など。主な共著書に「観光学基礎」(JTB総合研究所)、「観光学全集 第6巻 観光産業論」(原書房)などがある。
同書は、さまざまな業態に多様化しつつある宿泊施設について、商品コンセプト構築、オペレーション管理、所有・経営の分離などの事業スキーム構築を主にマーケティングの視点からまとめている。
また、国内旅行、訪日外国人、婚礼宴会・コンベンションの市場動向と将来および宿泊産業の客室数分布、チェーンホテルと単体ホテルの割合、民泊などの分散型宿泊施設の供給動向と将来について最新のデータを元に解説している。
価格は2800円(税別)。問い合わせは、現代図書TEL042(765)6462。