1940年春、ジャパン・ツーリスト・ビューローに入職して2年目の浅田海は、ニューヨーク事務所への赴任命令を受け、太平洋を越え米国大陸にやってきた。米国ユダヤ人協会からビューローへ協力を要請する一本の電話をきっかけに、海は壮大な運命に巻き込まれてゆく……。
ユダヤ人難民救出の輸送業務に携わった者たちの物語。「命のビザ」を手に必死に逃げ延びたユダヤ人の果てしない旅路の陰には、使命に燃える若きビューロー職員たちの尽力があった。
JTBの社史に想を得て描いた創作。著者の安田氏は旅の創造研究所所長で、元JTB旅の販促研究所所長。観光関連図書の25冊目にして、初めての小説。
発行は彩流社。定価は2800円(税別)。