「地方での観光・交通・飲食事業者にとってコロナ禍対策は憲政史上最もひどい悪政だった。この国の為政者（政治家も官僚も含めた人）たちは、常に責任の所在を曖昧にしたまま国民が忘れてくれることを当てにしているように見える」（岩崎氏）。
著者の岩崎芳太郎氏は、鹿児島を中心に観光・ホテル・陸運・海運・航空・放送・製造・林業など30数社で幅広く事業を展開するいわさきグループの社長。「地方を殺すのは誰か」（ＰＨＰ研究所2009年）、「理不尽 観光を殺すのは誰か」（あさ出版21年）に続く3冊目の著書。
いわさきグループはコロナ禍により、全国の同業者と同様甚大なダメージを受けた。岩崎社長は、この甚大な被害は国の政策によるものであると看破し、小池百合子東京都知事、尾身茂新型コロナウイルス感染対策分科会会長等を次々と訴えた。
反グローバリストであり反新自由主義者を自任する岩崎社長が、検証なき政策と失われた経世済民の精神が招いた日本の行方を鋭く分析し、日本再生への道筋を示す渾身（こんしん）の1冊。「第4章・観光は日本にとって必要な産業ではないのか」「第5章・日本国の構造と性質」「終章・地方の消滅」。
今の日本をどうにかしたいと考える人に、ともに立ち上がってほしい、1人でも多くの人に「一揆」の賛同者になってほしいと願い、その魂をつづった。
四六判261ページ。定価1760円（税込み）。発売＝ダイヤモンド社。11月26日発刊。
