現在、一般的に知られる黄道十二宮の星座はいつどのようにして生まれたのか?エジプト、メソポタミアにその由来をたどる星座の起源を紹介した決定版書籍です。
現在、一般的な星座神話はギリシア神話にまつわる物語として広く知られています。しかし、人間が星座を作りだした起源は古代エジプト、古代メソポタミアにたどることができます。
本書では、天文学発祥の地といわれる古代メソポタミアと古代エジプトで、すでに現代の星座に通じる原型が作られていたことを紹介し、黄道十二宮など、よく知られた星座の起源をたどります。星座を生み出した古代の人々の宇宙観や天体観測、やがて科学としての天文学へとつながっていく流れを紹介。
古代エジプト考古学研究者である著者がライフワークとして取り組む古代オリエントの星座・天文学研究の成果を豊富な資料とともにわかりやすく紹介します。
本書は2010年刊行の『わかってきた星座神話の起源-エジプト・ナイルの星座』、『同-古代メソポタミアの星座』の2冊を再編し、加筆、改訂を加えた新版とした決定版です。著者と天文民俗学研究者の出雲晶子氏による特別対談、索引を新たに加えました。
【目次抜粋】
古代エジプトの暦と時/古代エジプト人の宇宙観/古代エジプトの星座/デンデラ神殿の天体図/天文学発祥の地・メソポタミア/黄道十二宮の星座/北天の星座/南天の星座、黄道十二宮以外の星座/古代メソポアタミアの天体観測/古代メソポタミアからギリシア、アラビアへ/ヘレニズム時代の科学と天文学/特別対談-古代オリエントの星座を求めて/索引
【著者プロフィール】
近藤 二郎(こんどう じろう)
1951年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。早稲田大学エジプト学研究所所長。(一社)日本オリエント学会会長。専攻はエジプト学、考古学。天文ファンとしても長年熱心に活動。専門のエジプト学、考古学の知識を活かし、天文学や星座の歴史的な研究をライフワークとして取り組む。著書に『エジプトの考古学』(同成社)、『もののはじまり50話』(岩波ジュニア新書)など。
【書籍概要】
書 名:星座の起源
著 者:近藤 二郎
仕 様:A5判、400ページ
定 価:本体3,000円+税
配本日:2021年1月20日(水)
ISBN:978-4-416-52159-5