【特集 地方創生へ「デジタル田園都市国家構想」で未来を拓く】群馬県前橋市 県都まえばし創生プラン 持続可能なまちづくりを推進


道の駅「まえばし赤城」

 前橋市は、群馬県の中南部に位置し、面積は311・59平方キロ、総人口は33万215人、世帯数は15万4180世帯である。群馬県の県庁所在地であり、中核市に指定。県庁舎のほか、日本銀行の支店、国の出先機関や大手金融機関、県民会館に代表される県の施設や医療施設などが集中するなど、行政の中心地となっている。

 特徴として、良好な医療環境が挙げられる。医師比率は人口200人に対し1人。350以上の医療施設を有し、救急要請から医療機関収容までの所要時間は29.9分と全国中核市2位とのこと。また、農畜産物生産量は全国トップクラスである。

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 同市では、「人口減少問題の解決」を地方創生の明確なゴールとして設定している。同市の人口は2004年をピークに減少へと転じ、2065年には約21万5千人まで減少すると予想されている。

 この対策として、2015年度に「県都まえばし創生プラン(前橋版人口ビジョン・総合戦略)」(以下、第1期計画)を策定し、人口減少問題の解決に向けた取り組みを進めてきた。総人口の推移(2019年時点)では、第1期計画における推計値と比較して、若干減少を抑制できた。しかし、重要業績指標(KPI)として掲げた「(1)合計特殊出生率」および「(2)20~24歳の市外への転出超過数」については、数値が改善されていない。このため、2020年度からの5年間を計画期間とする「第2期県都まえばし創生プラン」(以下、第2期計画)を策定し、人口対策を進めている。

 この第2期計画では、(1)第1期計画の有効性・妥当性、(2)地方創生関係交付金の効果的な活用、(3)本市の実情に即した新たな視点、(4)第7次前橋市総合計画との整合に主眼を置き、第1期計画の見直し・強化を行った。その結果、2020年度から2024年度の5年間を期間とし、基本目標に「(1)結婚・出産・子育ての希望をかなえる」と「(2)若者の定着と多様な人材の活躍により、地域の活力を維持する」を掲げた。

 基本目標(1)では、未婚率の上昇と出生数の減少に対し、解決策として、未婚の原因解消と子育て支援の充実といった方向性を打ち出した。具体的には、結婚・出産の希望実現、子育てしやすい環境づくりを進めるとしている。

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