【グーグル(Google)がもたらす「旅行予約」の今後(2)】
グーグルは、レストランの予約導線、メニューページの充実、フェア・写真の登録、クーポンの発行、航空券の比較・予約導線表示(Google Flight)、宿泊施設のローカルパック(Google Mapとの連携)、「Google Hotel Ads」と、グーグル上での「旅行の検索」に関わる項目を充実させてきた。
これら「旅行」に関する情報を横断的に検索し、グーグルアカウントにひも付いたユーザーの情報を基に、最適な情報を表示させることができる「Google Travel」が、2019年5月14日にリリースされた。※Google Travel USA版(「Trips」と「Package」は日本版では未対応)
過去にグーグル検索上で調べた観光地や航空券情報、Gmailに届いた旅行予約に関する情報などが、自動的に「Google Travel」に保存されたり、Google Playなどグーグルのアカウントで有料サービスを使用したりすれば、グーグルのアカウントにクレジットカード情報が保存されているため、「Google Travel」で予約した旅行の決済をグーグル上で済ますことも可能になるとのこと。
※参照https://www.blog.google/products/flights-hotels/planning-trip-google-can-help/
グーグルが目指す「Our goal is to simplify trip planning by helping you quickly find the most useful information and pick up where you left off on any device.」(旅行計画をシンプルにし、最も有益な情報にすぐにアクセス可能にする)ことをかなえるプラットフォームとして、「One Place for all of your trip details」(旅行詳細を1カ所にまとめる)=「Google Travel」が、日本に浸透する日はそう遠くないと考える。
自社予約数の増加、利益の最大化を考える際、宿泊施設のマーケティング施策として、グーグルの取り組みに対応することは「Google Hotel Ads」経由で自社予約の件数を増やし、「Google Travel」の浸透により、リピーターの確保(グーグルアカウントからの予約実績、利用履歴が「Google Travel」のデータに蓄積される)に貢献できると考える。
(コレリィアンドアトラクト代表取締役)