先日、夜中に体中に痛みが走り始めたと思った途端、グングン熱が上がり、9度4分に到達。もう、どうにも止まらない。こんなはずじゃなかったのに…と思いつつ、翌朝うんうんうなりながらも携帯メールで全ての予定をキャンセル。イマドキ便利で良かった。
以前このコラムにも書かせていただいたが、こんなときは母と同居していて助かったとつくづく思う。じゃなきゃ餓死するところだ。世の独り暮らしの皆さまを、尊敬してしまう。
食欲がなくても、少しは食べておかないと、薬で胃がやられてしまう。そんなときわが家では、白がゆがお決まりだ。母がベッドに運んでくれたおかゆを口に運びながら、ふと頭をよぎった事がある。白いおかゆを食べる習慣のない国の人って、何を食べてるんだろう?
ってワケで、病床の筆者を浦島太郎状態から救ってくれる、ありがた~いケータイで早速ググってみると、海外在住邦人の、現地でのオドロキの声がたくさん出て来るではないか。
確かに、日本人としては考えられないものもあった。例えば韓国では、風邪をひくとオモニがキムチチゲや辛い牛肉のスープを作ってくれるそうだ。多く汗をかいて寝ると良くなるということだとか。う~ん、唐がらし、病人に強過ぎないんだろうか? お酒に唐がらし粉を入れてイッキ飲みするという民間療法もあるというからビックリ!
驚いたことにロシアにも、ウォッカに唐がらし粉を入れてイッキ飲みする療法があるそうだ。寒いから、そうでもしなきゃ汗が出ないのかもしれない。
アルコール系といえば、ニッポン代表は卵酒だが、フランスではヴァン・ショー(ホットワイン)だ。主に赤ワインで作るが、オレンジやレモンなどの果実と、シナモンやクローブなどのスパイスと砂糖を入れて温めたものだが、やはり風邪に良いとされている。
いずれも体が温まるという理由で、風邪に効くといわれるのだろう。卵酒に限っていえば、卵白に含まれるリゾチームには、抗菌効果や免疫を高める効果があるからなお良いらしい。そういえば「塩化リゾチーム配合」って風邪薬があるが、コレって実は原料が卵だというのだから、ホントに期待できるのだ!
ノンアルコール系でいうと、アメリカやカナダでは、風邪をひいたり熱が出て食欲がないときには、コーラやジンジャーエールが良いといわれているそう。コーラはぶどう糖タップリで栄養補給になるし、カフェインが入っているからその効果も得られる。カフェインは覚醒作用だけでなく、解熱鎮痛作用や血管拡張作用、胃酸分泌促進作用などもあるため、理にかなっているとは言える。
ジンジャーエールは、ショウガが入っているから体が温まるという論法。ただ、吐き気にも効くというのはどうなんだろう? と思ったが、妹がカナダで船酔いしたときに薦められ、炭酸で刺激されたのか、確かに気分が良くなったという。
世界は広い、次号に続く。
※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。