【脱炭素でスマートな旅館 17】旅館の脱炭素化 国際観光施設協会 エコ小委員会


 COP28が開催されているので、旅館の脱炭素化について考えてみます。

 エネルギーに関して外部要因として大きいのは利用人員が日によって大きく変動することです。季節波動があり、平日と週末、特日といわれるゴールデンウイークやお盆、また最近増えている年間10回ほどある3連休にお客が集中し、また1日24時間の中でも朝夕の食事時間、早朝と夕食前の入浴時間にエネルギー消費がピークとなります。

 その上、季節によって外気負荷が大きく変動します。製造業と違い変動要素が多く、日により時刻により負荷が変化し、エネルギー消費量のコントロールが難しいです。

 次に内部要因として三つの課題を上げます。1点目は今でも使われている高度成長期の建物が団体客向きの施設で、団体客が一度に入浴し、宴会場で合同食をする運営に合わせた施設である点です。現在は個人化が進み実質定員が減り、利用が分散化しているので、設備が運営に合っていません。

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