人類が産業革命まで使っていたのは風力、水力、薪(まき)といった自然エネルギーでした。1950年ごろの日本の発電量は今の4%程度で、水力発電が82%を占め、1次エネルギーは石炭が85%、水力が11%で石油はあまり使われていませんでした。1960年からの高度成長に合わせてエネルギー、電気使用量が急増し、石炭から石油に変わったのもこの時期になります。
今では日本のどこでも電気、ガス、油が不自由なく使えますが、電気料金が値上がりし、A重油も100円/リットルになり、地球温暖化の影響で猛暑になる中で次世代のことを考えると不安になります。石炭火力とLNG火力が中心の日本の電気はCO2排出係数が0.47‐CO2/kwhとドイツの0.33‐CO2/kwhに比べて高く、CO2排出量規制が掛かる中で、電気代が高い上にCO2排出量も多いということになります。
生産量に比例してエネルギー管理できる製造業と違って、宿泊業は利用率が都度変動するので無駄が多くなっています。建物の断熱性を上げるとともに、小さなエネルギーで運用する「エコ・小」でエネルギー利用を合理化した上でエネルギーミックスが有効と思います。
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