レジオネラ検出を現場で
アクアスは、モバイルリアルタイムPCR装置「Pico Gene PCR1100」(日本板硝子製)を導入し、緊急事態時に早期に対応することのできるオンサイトレジオネラ衛生管理プログラムを提供している。このプログラムはレジオネラ属菌の検出をオンサイト(現場)で行うことにより、速やかな営業再開に貢献している。
オンサイトレジオネラ衛生管理プログラムで利用しているPico Gene PCR1100は装置重量が約560グラムと小型軽量であり、バッテリーで駆動するためオンサイトでPCR試験を行うことができる。また、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)に必要なサンプル温度の上昇、下降を非常に高速に行うため、条件によっては約10分で50サイクルの反応を終了することが可能だ。このため、約1時間でレジオネラ属菌のPCR検査を完了できる。
PCRでは、遺伝子を増幅するために検体温度の上昇、下降を繰り返し、二つの温度域を往復させることが必要だ。従来のPCR装置は一つの温度調節装置で検体の加熱冷却を行っていたため、温度の上昇、下降に時間を必要とした。一方、Pico Gene PCR1100では装置内に二つの異なる温度領域を保持しておき、検体を専用チップの中で高速移動させることでPCR反応を制御する。温度調節装置による温度の上昇、下降工程を省くことにより、反応時間の大幅な短縮を可能とした。
アクアスは人工環境水のレジオネラ対策のパイオニアとして1982年にレジオネラ属菌対応の除菌剤を開発、販売を開始した。また同年、民間では国内初となるレジオネラ属菌検査を開始。以来、レジオネラ対策の第一人者として、広く認知されている。現在では年間約3万検体の検査実績がある。
モバイルリアルタイムPCR装置
水を活かす技術のアクアス