多角的な視野を持つ
東海大学観光学部観光学科は2011年の設置。1年次は神奈川県の湘南キャンパスで、2年次からは東京・渋谷区の代々木キャンパスで学ぶ。現在の1~4年の総学生数は902人となっている。
「多角的視野、総合的思考力を持ち、観光・サービス業界のさまざまな場面で活躍できる人材を育成している」。観光学部長の岩橋伸行教授はこう強調する。入学から卒業まで一貫したセミナー(クラス制)を実施。同大で4年間ゼミ活動を行うのは観光学部だけ。卒業論文も全員必修だ。
教授陣には、ANA、JTB、近畿日本ツーリストなど観光業界出身者がそろう。産業界出身の教授比率の高さは同大の中でも異色という。主に3年次に行うインターンシップでは観光業界を中心に約40社が学生を受け入れている。
代々木キャンパスには、観光学部専用のリクルートルームを設置。専任スタッフが観光業界研究セミナーや合同企業説明会などを開いている。この4月には英語学習室「代々木ランゲージスタジオ」も開設。ネイティブか日本人の英語教員が常駐し、英語ディスカッションや留学相談などに応じている。「異文化や言語への感度を上げる」(岩橋教授)ことが目的だ。また「観光による地域振興にインバウンドは不可欠。英語力は必須」(同教授)という思いもあった。
卒業生は、旅行(JTBグループ、KNT―CTグループ、東武トップツアーズなど)、宿泊(シャングリ・ラホテル東京、ホテルニューグランド、星野リゾートなど)、運輸(ANAグループ、JAL、JR東日本など)の観光関連産業に数多く就職。17年3月期卒業生の就職率は実に97・9%だった。