立教大学の観光教育は1946年開設の公開講座「ホテル講座」に始まる。1998年、30年余りの歴史を持つ「社会学部観光学科」を改組発展させ、日本初の「観光学部」を開設。同時に、「博士(観光学)」を授与することのできる大学院「観光学研究科」を日本で初めて設置した。
観光学部は現在、「観光学科」「交流文化学科」の2学科体制で、「ビジネスとしての観光」「地域社会における観光」「文化現象としての観光」の三つのプログラム群を設け、多様化した観光の全体像を探る。
一流の観光関連企業の実務家など「現場をよく知る講師」や、観光業界で活躍する卒業生のネットワークを活用した寄付講座なども特徴的だ。時代に必要とされる「観光の頭脳づくり」を目指し、2学科が両輪となり補完しあうことで、バランスの取れた新しい観光教育を実現できる、と同大学は考えている。
その他、海外提携大学との交流プログラムの実施や、観光学部独自の国際ネットワークを生かし、海外から一流の観光研究者を招いて授業や講演会を行うなど、日常的に国際的な空気に触れることができる。また、自由選抜入試では、2015年度から「観光関連産業の後継者」の出願資格を設けている。
なお、「ホテル講座」はその後観光研究所に受け継がれ、2001年からは「ホスピタリティ・マネジメント講座」と改称し、約3カ月で30回の講座を開講。宿泊産業を中心とするホスピタリティ産業の経営を、理論的かつ実践的に学ぶための講座で、マーケティング、人事、デザイン、法規、地域振興、投資計画、アセットマネジメントなど、多岐にわたる内容から業界の最新動向まで、各分野の専門家や業界を代表する経営陣を迎え講義を展開している。
また、同大学では、MBA型大学院「ビジネスデザイン研究科」も設置している。
新座キャンパス