観光プロフェッショナルに
杏林大学(東京都三鷹市)は、外国語学部、総合政策学部、保健学部、医学部の4学部15学科を有する医療系総合大学。「井の頭恩賜公園」「三鷹の森ジブリ美術館」にほど近い「井の頭キャンパス」の「外国語学部観光交流文化学科」で観光を学ぶことができる。
学科の定員は1学年92名。都心に近く自然にも恵まれた文化的ロケーションの下、少人数制による丁寧な観光教育を行っている。
観光学が専門の古本泰之教授は同学科の特長について次のように話す。「外国語学部には英語学科、中国語学科という語学専門の学科に加え、観光交流文化学科があります。観光交流文化学科の学生も英語に加えて中国語を学びます。外国語運用能力とホスピタリティ・コミュニケーション能力を養い、幅広い分野で活躍できる観光プロフェッショナルを目指した実践的専門プログラムを展開しています」。2023年の海外留学・研修実績は、参加者数が105人で、派遣先教育機関が12カ国・地域の40校。外国語学部の強みが生かされている。
温泉観光学が専門の小堀貴亮教授は、保健学部と連携した「杏林型ウェルネスツーリズム」を提唱し、授業の一環としても実践している。静岡県東伊豆町、愛知県田原市、長野県千曲市などの地域と連携。理学療法学の視点から温泉地のバリアフリー化や、温泉地のアクティビティがもたらす運動効果の実証活動を行っている。「温泉地は衛生管理が大切。医学・保健学的知識は欠かせません。衛生管理や感染症の感染防止など、医療×観光を学ぶ授業があるのも杏林のオンリーワンのカリキュラムです」(小堀教授)。
23年度外国語学部の就職率は100%。学部の全教員が一人一人の学生を卒業までサポートするアドバイザー(担任)制度の成果が出ている。JAL、ANA、JR東日本、JTB、日本旅行、近畿日本ツーリストグループ、帝国ホテル、京王プラザホテル、星野リゾート、オリエンタルランドなど日本の観光業を支える企業に就職している。
小堀教授