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久保氏
観光経済新聞社は5日、観光業界の識者を招いてのオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第27回配信を行った。リクラボ代表取締役の久保亮吾氏が、「人材採用力を最大化する方法」をテーマに講演。ホテル専門の人材サービスを運営する久保氏が、宿泊施設での採用活動において「ホスピタリティ」視点を持つことの重要性を語った。
久保氏は、コロナ以降、宿泊業の求人需要が急増している現状から「従来の採用手法だけでは人材獲得競争に勝つことは難しい」と警鐘を鳴らし、宿泊施設が日常的に実践している「ホスピタリティ」を採用活動にも応用すべきだと提案。具体例として、窓口となるスタッフを配置し、応募者への迅速な返信や、丁寧な面接対応を挙げ、「応募者は複数企業を比較している。第一印象が採用成功の鍵を握る」と伝えた。
また、有効な採用手段として、既存社員による紹介制度(リファラル採用)を紹介。リファラル採用を導入したある宿泊施設では、1年間で採用者の30%が社員の紹介によるものだったという。「従業員に支払う紹介料は一見高額に思えるが、人材紹介会社の利用費と比べれば安価であり、採用後のミスマッチも少ない」。
また、応募者に企業の魅力を伝える手法としてブログサービス「note」を活用し、職場の日常や地域の魅力を発信する取り組みも注目を集めた。
最後に久保氏は採用活動を「輸血」、定着を「止血」に例え、「人材を採用し、定着させる双方の強化が重要」と総括した。