【観光DX 3】利便性向上周遊促進 旅マエ、旅ナカの情報発信・予約・決済 シームレスな地域サイト構築を


 旅行者の利便性向上・周遊促進

 ◆現状・課題

 (1)オンライン上で旅行者が求める情報の入手が困難

多くの地域や事業者において、ウェブサイトの開設やSNSなどを通じた情報発信を実施しているものの、旅行者が検索しても見つからないことが多く、旅行者に情報が届いていない。また、ウェブサイトで掲載されている情報やSNSなどで情報発信する内容が、自地域・自施設の概要、アクセス、見どころなどの基本的な情報のみとなっており、多様な嗜好を持つ旅行者が求める情報と合致していない。加えて、情報の更新頻度が低く、情報が最新化されていないことで、必要なタイミングで最適な情報を得ることができず、旅行者の満足度低下に大きく影響してしまう。

 (2)オンライン上で情報収集・予約・決済に関する手続きの完結が困難

地域や事業者が運営するウェブサイトなどにおいて、予約機能や決済機能を導入しておらず、利用者が情報閲覧から予約・購買にシームレスに移行できない状況となっている。特に、アクティビティ事業者においては、オンライン上で情報掲載や予約機能を導入したとしても、催行人数のキャパシティや準備の都合から受付期間が短いこと、予約者に合う備品の確認作業などのために即座に予約が完結しないこと、天候や時期に左右され実施日が少ないことなどの理由から取り組みが進んでおらず、公的な施設である水族館や美術館などにおいても、オンライン上で予約・決済ができない施設も存在する。

 また、決済機能を導入していたとしても、対応するクレジットカードブランドなどによっては、インバウンド旅行者などの一部において利用できないという課題や、各施設で利用できる決済手段が異なっており、どのような決済手段を利用可能か識別しにくいという課題もある。

 ◆解決に寄与するツールと導入時・活用時の阻害要因

 (1)オンライン上で旅行者が求める情報の入手が困難

 ▽Googleビジネスプロフィール(Googleマップや検索の結果画面に掲載される施設情報)、OTA(オンライン・トラベル・エージェント)のウェブサイトやSNSなどに情報を掲載・発信することが効果的だが、これらへの情報掲載の手法を把握していない事業者や情報掲載に係る作業人員やコストを捻出することが困難な事業者などが一定数存在することが、ウェブサイトなどに情報を掲載する際の阻害要因として挙げられる。また、定期的な情報更新が必要となるが、掲載するウェブサイトなどが増えるにつれて、更新作業に係る負担も増加していくことが、活用時の阻害要因として挙げられる。

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