10月22日は天皇が即位を宣言する「即位礼正殿の儀」で、今年限りの祝日となる。ただ、カレンダーには祝日のマークがなく、祝日であることを知らない人もいるようだ。
総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営するエアトリが20~70代の男女約750人を対象に祝日であることを知っているかどうか聞いたところ、約4割が「知らない」と回答した。
10月22日と、天皇が即位した5月1日をその年限りの祝日とする法律は昨年末の国会で成立した。そのため、昨年できたカレンダーには祝日を示す赤い印がない。
ゴールデンウイークは5月1日が休みとなったことで10連休が実現、印象に残った人も多いだろうが、10月22日は飛び石の休みのため、浸透はいまひとつ。調査結果も納得できる。
月曜日である21日を休むと最大4連休になるが、21日を「休む予定」と答えたのは約2割にとどまった。知らない人が多いことや、9月から3連休が立て続いたため、「あえて休む必要がない、あるいは祝日が続くことで仕事が立て込んでしまい、休めないであろうと考えている人が多いことがうかがえる」と同社。
即位礼正殿の儀には190以上の国や国際機関から国王などの元首や首脳クラスが参列する。前回、1990年11月の上皇さまの即位礼正殿の儀では、参列した国と国際機関は160だったが、それを上回る規模となる。
22日はまた、祝賀パレードに当たる「祝賀御列の儀」も行われる。天皇皇后両陛下は午後3時半に皇居・宮殿を出発し、国会正門などを通過して赤坂御所に向かう。4.6キロの道のりだ。
話題となったのが使用される車で、トヨタの最高級車「センチュリー」を特注でオープンカーに改造した。式典後には東京の迎賓館と京都の京都迎賓館で一般展示される予定。
パレードには多くの人々が集まり、活況を呈しそうで、パレードの見学を組み込んだ旅行会社のツアーは人気となっている。ただ、観覧席の確保はしていないという。即位礼正殿の儀はめったに見ることのできない出来事。お祝いの場に立ち会いたいという声は多いようだ。
今年は皇室がらみの話題が多い。令和がらみの土地を訪ねる旅が注目され、世界遺産となった前方後円墳も多くの人が訪れている。そして、今回の即位礼正殿の儀。
エアトリの調査では、4割の人が「皇室ゆかりの地を巡る旅行に興味ある」と答えている。
皇室の在り方を巡ってはさまざまな意見があるが、観光を通して考えてみるのもありか。
即位礼正殿の儀は祝日。祝賀パレードにも多くの人が参加しそうだ(一般参賀)