【観国之光 399】温泉の文化遺産登録 固有文化をどう証明? 本社論説委員 内井高弘


温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録へ、動きが活発化(群馬県・草津温泉)

 日本が誇る「温泉文化」を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録しようという動きが活発化。自公有志議員による国会議員連盟や「知事の会」が発足し、民間主体の推進協議会設立も視野に入れるなど、実現に向け体制が整いつつある。

 11月11日に設立総会が開かれた議連の会長には、衛藤征士郎元衆院副議長が就任。顧問には二階俊博自民党元幹事長や菅義偉前首相、細田博之衆院議長ら6人が名を連ねた。衛藤会長はあいさつで「温泉地を再生させ、地域経済の活性化に全力で取り組み、日本固有の温泉文化を次代へつなげていくことは政治家の使命だ。広く国民の賛同を得ながら登録の早期実現に努めたい」と意欲を示した。

 議連の発足は登録への大きな後ろ盾となりそうだ。

 「『温泉文化』ユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会」には、11月21日の発足時点で17道県(北海道、福島、栃木、群馬、神奈川、石川、福井、岐阜、静岡、兵庫、和歌山、愛媛、島根、鳥取、熊本、大分、鹿児島)の知事が参画。会長には熊本県の蒲島郁夫知事、設立を呼び掛けた群馬県の山本一太知事が事務局長に就いた。

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