観光業界にも大きな衝撃を与えた軽井沢バス事故。長野地裁は8日、バスを運行していた会社「イーエスピー」社長、高橋美作被告に禁固3年、運行管理を担当していた元社員、荒井強被告に同4年の実刑判決を言い渡した。
この事故は2016年1月15日未明に起きた。長野県軽井沢町で、スキーツアーの大型バスがカーブを曲がりきれずに道路脇に転落し、大学生13人と運転手2人が死亡、26人が重軽傷を負った。
両被告は、大型バスに不慣れな運転手が事故を起こす可能性があると予見できたのに、必要な訓練などを行わないまま運転させたとして業務上過失致死傷の罪に問われた。両被告は無罪を主張し、全面対立の構図となっていた。
長野地裁は組織としての安全対策の不備を厳しく批判し、実刑判決を言い渡したが、現場にいなかった幹部の刑事責任を求めるのは異例なケースとされる。実刑判決を受けた荒井被告は即日控訴したという報道もある。
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