能登半島地震の影響で、石川県内では9日現在、7市町で計3万4800戸が断水している。水不足は生活していく上で大きなネックとなっており、特に深刻なのがトイレ事情だ。仮設トイレの設置なども進んでいるが、マナーの問題や汚物の保管面から衛生的とは言い難い状況にあるという。
トイレ問題は観光地でもおろそかにできず、数が少なかったり、汚かったりするとイメージダウンになる(被災地と観光地のトイレ事情を一緒に論じるなといわれそうだが、ご容赦いただきたい)。
観光地に限らず、ひと昔前は公衆トイレはいまほど整備されていなかったと思う。和式で、おまけにくみ取り式が大半で、洋式、水洗トイレを見かけることはまれだった。いまでも小さい公園やローカル鉄道駅などでは和式、くみ取り式を見かけることもあるが、ずいぶんと少なくなったと思う。
最近では外国人旅行者や女性、障害者に配慮し、トイレ整備をするところもある。
長野県松本市は、国宝松本城がある松本城公園の公衆トイレを改修、1月から供用開始した。一つしかなかった女性用トイレの個室を増設し、男性用トイレは長身の外国人も使いやすいよう小便器の高さを20センチほど高くした。オストメイト利用者向けに専用の洗浄設備を設けたという。
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