79.4対5.8。この数字は来日した欧米豪の観光客の行き先を示した割合。観光庁の宿泊旅行統計調査などによると、観光客の79.4%が「大阪より東」(北海道などを除く)に滞在し、大阪より西を訪れる旅行者は5.8%にすぎない。
この差を縮め、西に観光客を誘致するため、「西のゴールデンルートアライアンス」という新たな団体が発足した。
東海道新幹線を利用し、東京や富士山、名古屋、京都、大阪などを回るルートは「ゴールデンルート」と呼ばれ、初めて訪日した外国人旅行者にとっては定番のコースとなっている。
関西から九州にかけてを「西のゴールデンルート」と位置付け、広域の観光周遊コースを開拓し、外国人を呼び込もうというのが目的で、5月17日に福岡市で設立総会が開かれた。
西のゴールデンルート実現に強い意欲を示したのが福岡市長の高島宗一郎氏。昨年9月には、氏の呼び掛けに応じ、12県市の首長が福岡に結集し、自治体の連合会的組織が設立された。来年の大阪・関西万博もテコに、西日本、九州にも観光客を呼び込もうというのが狙いだ。
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