宿泊施設など2500超取得 支援金制度も創設
山梨県は、新型コロナウイルスに関する独自の認証制度「やまなしグリーン・ゾーン認証」制度を設けている。12月11日現在、宿泊・飲食施設とワイナリーの計2549施設が取得。このうち、宿泊施設は851軒となっている。
同制度は、利用者に安心して使ってもらえるよう、県が示した基準に基づき、感染症対策に適切に取り組む宿泊施設や飲食店などを認証するもの。各施設からの申請を受理した後、書類審査や現地確認を経て、問題がなければ認証する。
施設に交付する認証マークは、緑色を基調に「G」の文字と、対策内容を確認するためのQRコードを付けている。
より多くの施設に認証を取得してもらうため、感染予防のための支援金制度も設け、宿泊施設には最大300万円まで支給する。対象となるのはフロントや飲食店などのテーブルに設置するアクリルパーテーションやアルコール消毒液の購入、キャッシュレス決済環境整備など。
認証を受けた施設では、入館・受付の際、入り口での手指消毒、エレベーターや送迎車の人数制限の実施、食堂・宴会場ではグループ間の対人距離の確保、予約制の導入などの密集防止策、大浴場では入場制限やロッカーの間隔確保―などを実施する。
ただ、11月に認証を受けている飲食店で、会食をしたグループからウイルス感染者が出た。店側は認証基準を順守し、落ち度はないことから、認証は取り消さなかった。県は利用者に対し、改めて店側の対策に従うよう求めた。
店側がいかに安全に配慮しても、利用者がルールを守らなければ感染拡大リスクを排除することが難しいことが浮き彫りになった。
認証マーク