前回に引き続き、旅館・ホテルの人手不足解消法について紹介しよう。新規有効求人倍率が常に5倍を超えている現在の状況下でも、人材確保に成功している会社は少なからずある。今までのやり方にとらわれずに取り組んでみよう。
16、無料の求人広告媒体を活用する
民間が運営する求人サイトでも無料で利用できるものが増えてきた。上手に利用すれば、一切費用をかけずに希望要件にあったスタッフを獲得することができるので試してみてほしい。
代表的な求人サイトは、ｉｎｄｅｅｄ（インディード）やｅｎｇａｇｅ（エンゲージ）、スタンバイである。サイトの規模（求人件数）やアクセス数、無料で利用できる範囲などがサイトにより異なるので、複数の媒体を比較検討すると良いだろう。利用してみた上で、皆さまにとって操作しやすいもの、ターゲットとする求職者の反響の高いものに絞り込むことをおすすめする。
求人サイトへの広告掲載は簡単だ。ハローワーク求人でも必要となる基本的な情報に加えて、仕事内容やセールスポイントを400～600字程度でまとめておくと良い。そのほか、求める人材、勤務時間・曜日、交通アクセス、待遇・福利厚生、その他情報を任意で掲載することができる。
さまざまなパターンの広告文を掲載して、求職者の反響を比較することも取り組んでみてほしい。給与・待遇や福利厚生、仕事の幅広さ、職場の雰囲気、休みの取りやすさ、業務の単純さ等、求職者によって仕事選びのポイントは異なる。同一職種であっても、セールスポイントを変更した求人広告を複数掲載することでさまざまな求職者にアピールすることができる。
より多くの応募者を獲得するために、有料広告を掲載することも可能だ。費用は媒体により異なる。上位表示のほか、クリック数、応募件数などの指標で料金が定められているケースが多い。従来型の求人広告媒体と比べて料金も安いので、効果が期待できそうであれば取り組んでみることをおすすめする。
応募が少ない場合は、給与水準や待遇、仕事内容およびアピールポイントの記述に問題がある可能性があるので、安易に有料広告に切り替えるのではなく、条件設定が妥当かチェックすることが望ましい。
（アルファコンサルティング代表取締役）
