前回に引き続き、初めて取り組む方でも分かりやすいように補助金申請のコツを紹介したい。事業再構築補助金や観光庁の補助金をはじめとして、旅館・ホテル、観光事業者が申し込めるものが相次いで公表されている。助成額が数百万円から数千万円と高額なものが多いので、ぜひ獲得し、アフターコロナにおける業績改善のきっかけとしたい。
15、事業計画のアイデアをまとめるコツを身につける(続き)
新分野展開や業態転換、業種転換のアイデアがうまく浮かばない時は、「オズボーンのチェックリスト」を活用すると良いだろう。
チェックリストは、転用(他に使い道はないか?)、応用(他からアイデアが借りられないか?)、変更(変えてみたらどうか?)、拡大(大きくしてみたらどうか?)、縮小(小さくしてみたらどうか?)、代用(他のものでは代用できないか?)、置換(入れ替えてみたらどうか?)、逆転(逆にしてみたらどうか?)、結合(組み合わせてみたらどうか?)―の9項目で構成される。
例えば、館内であまり活用できていないスペース(カラオケ、和食処、和室宴会場など)を転用して新規ビジネスができないかと考えることができる。宿泊業以外での活用を検討した方がアイデアを出しやすいだろう。
新規事業のアイデアを整理するには、「ビジネスモデルキャンバス」というフレームワークを使うと良い。
項目は、顧客セグメント(対象となる顧客)、価値提案(顧客に提供する価値)、主要活動(価値を生み出すために行う主要な活動)、リソース(価値を生み出すための主要な資源)、パートナー(価値を提供するための協業者)、顧客との関係(顧客との関係の深さ、長さ)、チャネル(顧客との接点)、収益の流れ(売上の内容)、コスト構造(事業に必要な費用)―の9項目から構成される。
例えば、ワーケーションに関心のある顧客(顧客セグメント)向けに、滞在型オフィスを提供すること(価値提案)を検討するとしよう。リノベーションを行い(主要活動)、館内に快適なオフィスを開発する(リソース)、といったようにアイデアを整理していくと良いだろう。
本紙読者向けに事業再構築補助金の資料作成に役立つテンプレートを提供している。
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(アルファコンサルティング代表取締役)