日本の旅館・ホテル業は、国内の景気や社会情勢の変動に影響を受けやすい厳しい業界であるという印象がある。しかし、外国人から見るとその印象は全く異なるようだ。今回コラムでは海外のリサーチをもとに、宿泊業がどのような取り組みを通じて新たなビジネスチャンスをつかむことができるか紹介したい。皆さまの経営戦略検討の参考となれば幸いである。
(1)ウェルネス市場の潜在的魅力
ウェルネスとは、身体や精神の健康を総合的に捉える概念である。具体的には、日常の健康習慣やパーソナルケア、ビューティ、アンチエイジング、健康食、ダイエット、フィットネス、補完代替医療、予防医療、ウェルネスツーリズム、ウェルネス不動産、スパ、温浴、メンタルヘルスなど多岐にわたる領域が含まれる。
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