政府は1月26日、国土交通省関係予備費使用について閣議決定した。令和6年能登半島地震のインフラ復旧事業に関する経費などに加え、災害を受けた地域の旅行需要回復のための観光支援にも使用する。総額は452億円で、このうち観光復興に向けた支援に104億900万円を投入する。
観光復興に向けた支援では、災害を理由にしたキャンセルが続く北陸地域への風評被害の防止と旅行需要喚起に向け、北陸4県への旅行・宿泊料金の割引を支援する「北陸応援割」を実施。被災地域の正確な情報発信による訪日プロモーションも実施する。
北陸応援割については、旅行会社やOTA、宿泊事業者が提供する、北陸4県（石川、富山、福井、新潟県）における1泊以上の旅行・宿泊商品を対象とする。ゴールデンウィークまでの3・4月念頭に実施する予定だが、能登地域については復興状況をみながらさらに手厚い旅行需要喚起策を検討する予定だ。
補助率は1人あたり旅行・宿泊料金の最大50％。限度額として、宿泊単体商品・交通付宿泊旅行商品1泊は2万円、交通付宿泊旅行商品（2泊以上）は3万円、周遊型旅行商品（宿泊地が2県以上）は3.5万円とした。
加えて風評被害対策プロモーションとして、日本政府観光局（JNTO）による訪日プロモーションも実施。3月16日の北陸新幹線金沢・敦賀間開業をフックに、被災地域の観光の魅力や観光地に関する正確な情報発信をSNS・メディア、インフルエンサーに旅行会社、航空会社と協力しておこなう。
