【速報】補正予算に観光庁 高付加価値化1500億円 複数年度対応も


 政府が8日閣議決定した2022年度第2次補正予算案で、観光庁予算として、宿泊施設の改修や観光地の廃屋撤去などを支援する「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」に1千億円が計上された。加えて、リニューアル工事など複数年度の事業に対応できるよう国庫債務負担行為で500億円を計上し、実質1500億円の支援額が確保された。補正予算案は臨時国会に提出され、年内の成立が見込まれる。

 20年度第3次補正予算の「既存観光拠点の再生・高付価値化推進事業」(予算額550億円)、現在実施中の21年度経済対策関係予算の「地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化」(同1千億円)の後継事業。制度の拡充とともに、旅館業界などが施設改修の工期の確保が厳しいとして、事業の複数年度化を要望していた。

 複数年度化は、例えば、22年度第2次補正予算が年内に成立した場合、繰り越しによって23年度末までの事業期間が見込まれるが、1500億円のうち国庫債務負担行為の500億円は、それ以降、原則5年以内の財政支出が可能になる。基金化も検討されたが、運用の透明性などを重視して、国庫債務負担行為の手法がとられた。

 事業内容は、宿泊施設や観光施設の大規模改修、観光地の景観改善につながる廃屋の撤去などに補助金を交付する。加えて新たな支援メニューとして、面的なDX(デジタル・トランスフォーメーション)への支援が追加され、地域でのマーケティングデータの共有、キャッシュレス化の推進などに補助金が交付される見込みだ。

 「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」は、10月28日に閣議決定された総合経済対策に盛り込まれた。コロナ禍からの需要回復や地域活性化、地域・産業の「稼ぐ力」の回復・強化を支援する施策に位置付けられている。   

 
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