帝国ホテルでも採用
タップは、宿泊施設専門の総合エンジニアリング会社。開発から販売、保守までをワンストップで提供している。ユーザーは、ホテルニューグランドといった老舗から星野リゾート、アパホテルなどの大手チェーン、銀水荘のような高級旅館まで幅広い。
帝国ホテルもシステムの全面刷新でタップ社のホテルシステム(PMS)を採用した。昨年4月に帝国ホテル大阪に導入。今年4月に帝国ホテル東京と上高地帝国ホテルで稼働を開始した。
同ホテルは、これまで自社でホストコンピュータを保有し、自社開発のホテルシステムを1983年から運用してきた。 現場の意見を積極的に取り入れたソフトウエアを独自開発し、従業員にとっては最高のシステムだった。ただ、現在では宿泊予約の重要チャネルとなったOTAからの予約データとの連携の弱さなどさまざまな老朽化も露呈。5年前にシステムの全面刷新を決定し、3年前にタップへの発注を決めた。
「国内大手2社、外資大手1社、そしてタップの4社が候補だった。タップは社長も営業担当もエンジニア出身で何を質問してもその場で答えてくれる。熱意はもちろんだが、技術力が他とは比較にならないと思った」。帝国ホテルの花井伸二情報システム部長はタップに任せた経緯をこう話す。
「ホストコンピュータを設置していたタワー館の建て替えも決まり、クラウド化も必要だった。汎用性、拡張性がある最先端のホテルシステムであること、共用ではない独自サーバーを預かって運用、保守してくれること、帝国ホテルオリジナルシステムの良い部分はカスタマイズという形で新システムに継承すること、この3条件を全て満たせるのはタップシステムだけだった」(同部長)。
帝国ホテル東京の外観と正面ロビー