清潔、清掃を“見える化”
バイオ技術を生かした各種検査キット、化成品などの販売を手掛けるキッコーマンバイオケミファは今回のホテレスショーで、厨房や浴場施設などの衛生状態を現場で簡単に測定できるATPふき取り検査器「ルミテスターPD―30」と検査試薬「ルシパックA3」の展示を行う。
今回のホテレスでは制度化目前と言われている「HACCP(ハサップ)」の対応対策ゾーンが新設されるなど、施設の運営や信頼、品質管理に不可欠な衛生管理・食中毒対策にさらなる注目が集まっている。
衛生管理の基本は5S(整理、整頓、清潔、清掃、習慣)と言われており、HACCPの導入においても基本とされている。5Sのうち、厨房での食中毒事故防止には、「清潔」「清掃」が特に重要で、従業員の感覚に頼らず、「見える化」することが必要。そんな「見える化」を実現するのが同商品だ。
食品残渣などの汚れに含まれるATP(アデノシン三リン酸)を指標として、正しく洗浄が行われているかを数値で把握(洗浄度検査)することができ、数値が高ければ食品残渣や微生物などの汚れが残っていると判断できる。同商品では、ATPに加えてADP(アデノシン二リン酸)、AMP(アデノシン一リン酸)も測定することで、より高感度に検出することが可能。
検査方法は大変簡便で、綿棒で検査箇所を拭き取り、試薬が入ったホルダーに綿棒を戻して反応させ、そのままハンディタイプの測定器、ルミテスターで測定するだけ。測定時間は、わずか10秒。専門知識を持ち合わせていない現場従業員でも簡単に行える。
厨房以外にも、旅館やホテルの現場ではさまざまなウィルスや菌の対策が求められる。トイレではノロウィルスの感染リスク、入浴施設ではレジオネラ属菌の感染リスクがあり、それらの設備での衛生管理も施設の品質維持・向上には重要な事項だ。訪日外国人の増加などで利用頻度が高くなる温泉や大浴場では、これまで以上の衛生管理が求められており、レジオネラ感染症の防止対策として同社の検査法導入を検討してみてはどうだろうか。
出展ブースでは、デモによる施設ごとの活用事例の紹介や、チェックポイントを解説したパネルの展示などが予定されている。