
徳島県は5月3日に大阪・関西万博「世界が踊る日」において総勢700人による阿波おどりを披露すると発表した。400年以上の歴史を持つ徳島の伝統芸能が、会場のシンボル「大屋根リング」のデザイン理念「多様でありながら、ひとつ」とリンクし、「多様性が織りなす踊りの輪」をテーマに万博会場に集う人々を巻き込んだ一大イベントとなる。
1970年万博がきっかけに世界へ
今や世界各地で行われている阿波おどりだが、その国際的な広がりは1970年の大阪万博での披露がきっかけとなった。徳島県は今回、その歴史を踏まえつつ、夢洲に集まる多種多様な人々とともに「阿波おどりの輪」を作り、”もうひとつの大屋根リング”を表現する壮大な企画を実現させる。
イベントは5月2日の前夜祭を皮切りに、3日はメイン会場のEXPOアリーナ「Matsuri」とポップアップステージ西、東内、北の複数会場で展開される。出演者は阿波おどり振興協会、徳島県阿波踊り協会、阿波おどり保存協会の主要団体に加え、徳島大学をはじめとする大学連、徳島商業高校などの高校連、関西阿波おどり協会、あらそわ連、一般公募からの参加者で構成。多彩な踊り手たちが一堂に会する貴重な機会だ。
特にフィナーレでは観客も巻き込んだ大規模な踊りの輪を形成。万博のテーマである多様性と共生を体現する象徴的な瞬間となる見込みだ。会場の中心に位置する「大屋根リング」の理念「多様でありながら、ひとつ」を踊りで表現する試みは、万博の理念を体感できる貴重な機会となる。
国内外の観客も参加可能
本イベントは単なる伝統芸能の披露にとどまらず、国内外から集まる来場者も参加可能なインタラクティブな内容となっている。阿波おどりの基本ステップは比較的簡単で、初心者でも短時間で楽しめるよう工夫されている。老若男女、国籍を問わず楽しめる内容で、万博のインクルーシブな精神を体現する企画だ。