【VOICE】「持続可能な観光」へ パートナーとともに 東京観光財団 専務理事 鈴木 勝氏


東京観光財団 専務理事 鈴木 勝氏

TCVBサステナブル・ツーリズム・パートナーシップ

 「ポストコロナ」の観光で重要な視点が「持続可能な観光」です。国の観光戦略や東京都がこの2月に公表した観光産業振興実行プランにも重要な位置づけがなされています。持続可能な観光をいかにベーシックなコンセプトとして定着させていくか、われわれに課された大きな課題であると認識しています。そこで東京観光財団(TCVB)では、「持続可能な都市」東京としてのPRやマナー啓発をはじめ、地域向けやビジネスイベンツ向けのサスティナビリティ・ガイドラインの策定、モデル事業の造成支援、相談サポート体制の整備、助成制度の創設など、多面的な促進事業を展開しています。

 「持続可能な観光」を幅広に推進していくためには、行政、DMO、観光関連事業者など地域の関係者が、コンセンサスを得ながら連携して取り組むことが欠かせません。私どもTCVBの強みは、賛助会員という産業パートナーがいること。昨年度、その賛助会員のうち18社・団体にパートナーとして手を挙げていただき、「TCVBサステナブル・ツーリズム・パートナーシップ」を立ち上げました。

 これはTCVBが中心となり、パートナーそれぞれが取り組みを持ち寄り、情報交換し、その取り組みを発展、拡大させ、協働しながら「持続可能な観光」にコミットし推進することで、東京を持続可能な観光/ビジネスイベンツ・デスティネーションにすることを目的としています。

 フォーカスする取り組みとしては(1)環境負荷の軽減(2)地域経済への貢献(3)地域社会との連携(4)文化遺産の保護と活用(5)自然資産保護への貢献です。

 今年度は情報交換(定期勉強会の実施等)、情報発信(TCVBウェブサイトでの各社取り組み紹介等)、グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会(GSTC)による3日間の研修を実施しており、今後、順次活動の充実を図っていきます。例えば、積極的なPR活動、パートナー同士でのコラボレーション、行政との協働による環境負荷軽減の取り組み、活動内容や達成した数値等の公開などです。先日、私も活動に参加したところ、パートナーの皆さまが積極的に情報交換をされ、活動に対する高評価も頂きました。現在、新たなパートナーも募集しています。

 最後に、われわれの活動がまず目指すものは、「持続可能な観光」の見える化と、それを規範とした観光産業の活性化です。そして持続可能な観光のための取り組みをさらに前へ推し進め、われわれのミッションである「世界から選ばれ続けるTOKYOへ」をともに確かなものにしていきたい。そう願っています。

 
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