【VOICE】東京諸島の魅力発信 東京都島しょ振興公社 事務局長  下河辺悠美 氏


下河辺事務局長

コロナ禍の今こそ“温もり”を伝える取り組みを!

 伊豆諸島・小笠原諸島(以降、「東京諸島」とする)は、本土より南へおよそ千キロにわたり9町村、11島の有人島を有しています。東京諸島は、その全てが外海孤立型離島であり、美しい自然と豊かな海洋資源等に恵まれる一方で、離島特有の厳しい地理的制約条件等から、地域経済活動が難しい環境下に置かれています。

 公益財団法人東京都島しょ振興公社(以降、「公社」とする)は、こうした東京諸島において、地域経済の発展および住民の生活・文化の向上に資する団体として平成元年に設立されました。島々をつなぐ日本唯一のヘリコプターによる定期運航路線「東京愛らんどシャトル」の運航支援や東京諸島の特産品の展示・販売・PRを行うアンテナショップ「東京愛らんど」の運営など、地理的に不利な条件にある地域住民に寄り添い、積極的にコミュニケーションを図りながら事業を推進してきました。

 しかし、コロナ禍により地域間の往来に支障が生じ、多くのイベントが中止となる中で、東京諸島の地域住民の“温もり”を多くの人たちに伝えることが難しい日々が続いていました。

 こうした中、東京諸島の各島で活動するフラチームが多くの人に島の空気感を楽しんでほしいとの思いからオンラインで連携し、一つのフラ動画「ことばの贈り物」を作成しました。フラという各島の共通の地域資源を生かして、9町村11島の地域住民が心を一つにして生まれたこの取り組みは、長引くコロナ禍において、元気をなくしつつあった東京諸島の未来を明るく照らしたと言っても過言ではありません。

 公社は、この取り組みに参加した人たちのインタビュー動画を作成し、”温もり”を伝えるお手伝いをしました。この動画を通じて地域住民の東京諸島に対する思い等に耳を傾けると、人々の”温もり”が感じられます。観光パンフレットでは伝えることのできない地域住民の”温もり”を情報通信技術の活用により、多くの人たちに届けることもできました。

 東京諸島の地域住民が島の特産品販売を通じて島の魅力をPRする「東京愛らんどフェア2022(秋)」を令和4年9月9日(金曜日)から10日(土曜日)の2日間、有楽町駅前広場で開催します。ぜひ、多くの人たちに足を運んでいただき、東京諸島の“温もり”を感じていただければと思います。
 
 皆さまのご来場を東京諸島の人たち、そして公社のメンバーが心よりお待ちしています。

下河辺事務局長

 
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