【VOICE】観光地の再復興 二トリパブリック 常務取締役 山口 章氏


二トリパブリック 常務取締役 山口 章氏

観光地振興のカギは官・民の一体化

 ニトリパブリックは家具・インテリアのニトリHDにおける広告・外食・旅行・宿泊事業を担うグループ会社で、その中で旅行事業を担当する部門の総称を「ニトリツアー」といいます。

 ニトリ発祥の地は北海道、創業者の似鳥昭雄会長は常々「北海道に恩返ししたい」「北海道を元気にしたい」というお気持ちがあり、その思いからさまざまな北海道活性化事業活動を行ってきました。似鳥会長はかねてより「北海道は日本のカリフォルニアになるべき」とお考えで、カリフォルニアの成功特徴を生かした取り組みで自然・観光・文化・農業・エンターテイメントの事業を積極的に行っています。

 ニトリは北海道全地域の自治体・団体に呼び掛け、北海道の自然をもっと豊かにを目指した植樹活動や、北海道の歴史と文化を生かした世界に通用する新しい魅力を創造する施設づくりを実施。コロナ禍で変化した観光を新しい事業・取り組みで復活するには、人々の心を豊かにする観光拠点づくりを民間が発起し、行政と一体となって取り組む必要があります。これは、”観光大国北海道”の経済を盛り上げることにつながります。

 ニトリは北海道に対する熱い思いから、その発起人となり北海道の自治体への支援を積極的に行っていますが、一企業がどれだけ粉骨しても限界があります。観光や北海道活性化に関連するあらゆる分野の企業や機関施設と同じ志を持ったチームとなり取り組んでいかなければなりません。そのためには、地元の企業はもちろん旅行会社や金融会社も加わりプロジェクト化し、北海道の恵まれた地域特性や観光資源を生かす、かつては繁栄するも今は衰退している施設を再建させる、それを新しい形の観光事業とし国内外の人々に認知と動機に結び付けていくことが不可欠であると考えます。

 今までのままでいい、お金がないからしょうがない、誰かが何とかしてくれる…では、観光だけではなく経済も同様に、現状維持では衰退の一途をたどるのみ。改善改革、新しい取り組みをやり続けなければ発展はありえません。

 コロナ禍による失われた観光事業の混迷は終わりにし、今こそこの充電期間を生かしながら、未来に向かった創造を官・民一体となってプロジェクトとして取り組んでいこうではありませんか。国内のみならず、世界の人々が集まる北海道。北海道から元気を、世界の人々に提供していきたいです。

 
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