高さ300メートルの日本一高いビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)が7日に全面開業した。大阪阿部野橋駅、あべのハルカス近鉄本店(近鉄百貨店)、あべのハルカス美術館、オフィス、大阪マリオット都ホテル、ハルカス300(展望台)を備える地下5階・地上60階建てのビル。近畿日本鉄道が1300億円を投じて建設した。
あべのハルカス近鉄本店は、約10万平方メートルの日本一の売り場面積を誇る複合商業施設。3フロアに44店舗、2800席の日本最大級のグルメレストラン街、若い女性向け専門店街「solaha(ソラハ)」などで構成される。
あべのハルカス美術館は国宝や重要文化財の展示も可能な本格的施設。大阪マリオット都ホテルは、関西初のマリオットブランドで、都ホテルとのダブルブランドホテルとして世界水準のホスピタリティを提供する。
ハルカス300は、58階、59階、60階の3層構造の吹き抜けのある展望台。大阪の名所「通天閣」や大阪城、大阪ベイエリアのほか、天気が良ければ京都タワーや神戸の六甲山、明石海峡大橋のほか、奈良県境の生駒山系なども一望できる。
オープニングセレモニーでは、「日本一長い 街つなぎテープカット」が行われた。ハルカスと街のつながりをイメージした演出で、60階の展望台をメーン会場に、7カ所のサテライト会場が一本のリボンで結ばれた。
メーン会場のハルカス300では、近畿日本鉄道の小林哲也社長や山口昌紀会長、阿倍野区の羽東良紘区長、近隣の小学生らがテープカットに参加。小林社長は「どう使うか、どう楽しんでいただくか、これからが勝負。地元の人たちと天王寺・あべのをつくっていく」と話した。
全面開業を記念したテープカット