全国の大手コンビニエンスストアや百貨店、スーパー、著名な日本料理店など110社で販売されるおせち料理(三段重または3~4人前分)の2025年正月の平均価格は税込みで2万7826円だった。帝国データバンクがこのほど行った調査によるもの。1年前(24年正月)の2万7466円に比べて360円、率にして1.3%の増加となっている。ただ、増加幅は過去3シーズンで最小だった。
過去の平均価格を見ると、22年2万5190円、23年2万6407円、24年2万7466円。
23年は前年比1217円増(4.8%増)、24年は同1059円増(4.0%増)と千円以上の増加だったが、今回は千円未満の増となっている。
110社のうち、「価格据え置き・値下げ」が74社と6割超を占めた。「値上げ」は36社。このうち値上げ幅千円未満が6社、千円台と2千円台が各8社、3千円台が3社、4千円台が1社、5千円以上が10社。
「百貨店やホテル、飲食大手などが展開する2万~3万円台のおせち料理に加え、24年正月では値上げの多かった4万円台のおせちでも、価格を前年から据え置く傾向が目立った」(同社)。
ただ、5千円以上の値上げが10社と、過去3シーズンで最多となっている。
「高級ホテルやレストランを中心に大幅な価格引き上げも目立ち、高価格帯と普及価格帯の二極化が進んでいる」(同)。