全国のみやげ店が製造・販売したオリジナルのみやげ品の中から優秀作を選ぶ「第6回日本おみやげアカデミーグランプリ」の審査発表・表彰式が14日、石川県金沢市のホテル日航金沢で開かれ、食品部門で「『借金なし』お豆の漬物」(出品者=埼玉県・万寿庵)、非食品部門で「キャンドルスタンド ウサギ(黒)」(同=岩手県・岩鋳鉄器館)が最高賞のグランプリを受賞した。
主催はJTB旅行スタンプ加盟店連盟内に事務局を置く日本おみやげアカデミーグランプリ実行委員会。“オンリーワン商品”の開発によるみやげ業界の地位向上とみやげ品の販売促進などを目的に同連盟が発案し、2000年から隔年で開催している。
今回は全国のみやげ店から412商品がエントリー。各界の専門家からなる審査選考委員会(委員長=前田勇・立教大学名誉教授)と、旅のイベント「旅フェア」の一般来場者らによる2回にわたる審査を経て、各賞を決定した。
食品部門グランプリの「借金なし」は、埼玉県秩父地方で古くから作られている在来大豆「借金なし」を使った漬物。しょう油も地元産を使っている。「こだわりの地元産大豆を使い、しょう油漬けするという、極めてシンプルだが、懐かしさを感じさせる優しい味付け。手頃な価格で提供されている。パッケージが小型の千両箱もどきになっているのもみやげ品らしく、楽しい面も持っている」(前田委員長)と高く評価された。
非食品部門グランプリの「キャンドルスタンド」は、岩手県名産の南部鉄器のキャンドルスタンド。ウサギを型取り、透かし模様からキャンドルの灯りがほのかに広がる仕掛けになっている。「かわいらしく、値段も手頃。地域を訪れた記念として支持されるのではないか。ススキと団子と一緒にこれを卓上に飾ると月見の宴を大いに盛り上げるのではないか」(同)。
またグランプリに匹敵する商品として、今回初めて準グランプリを表彰。魚のすり身で作ったソーセージ「シーセージ」(出品者=神奈川県・小田原鈴廣風祭店)が受賞した。
このほかアイデア賞、デザイン賞、ネーミング賞、地域文化賞、インバウンド賞、環境貢献賞、健康増進賞などの各賞や、「旅フェア」来場者の人気投票上位の「旅先でお土産として買ってみたい賞」を表彰。受賞商品は延べ45品となった(受賞全商品は後日掲載)。
グランプリを受賞した万寿庵の井上喜昭社長(中央)と岩鋳鉄器館の赤平憲生課長(左)=発表・表彰式で