観光庁はこのほど、今年のお盆時期(対象期間・8月5〜18日)の旅行動向や宿泊施設の状況に関する調査結果を公表した。観光、帰省を目的とする国内旅行は宿泊、日帰りそれぞれ4人に1人が実施し、期間中の旅行消費額は約1兆6千億円と推計した。主要観光地への調査では、お盆期間の宿泊施設の客室稼働率は8割近かった。
一般消費者への調査はインターネットを通じて3142人から回答を得た。宿泊施設465軒、観光地435地点からも調査票への回答を得て集計した。
お盆時期の国内旅行の実施率は宿泊旅行が25.6%、日帰り旅行が25.1%。期間中に旅行を実施した人の平均回数は、宿泊旅行が1.09回(1回当たりの平均泊数2.55泊)、日帰り旅行が1.46回だった。
旅行消費額は宿泊旅行が1回当たり3万9770円で計1兆1340億円、日帰り旅行が1回当たり1万1209円で計4202億円。お盆の旅行消費額は、観光庁が推計したゴールデンウイーク(対象期間・今年4月26日〜5月11日)の旅行消費額を約2千億円上回る規模だった。
宿泊施設のお盆期間中の客室稼働率は平均78.1%。需要が集中するお盆期間中に断った宿泊予約の件数は1軒当たり約85件に上ることも分かった。また、宿泊料金の水準は通常期の平日を100とすると127だった。
一方で、お盆時期に国内旅行をしなかった理由では、最多が「仕事の都合が付かなかった」(21.8%)、次いで「同行者の都合が付かなかった」(19.9%)、「道路が混んでいる」(18.4%)、「観光地が混雑している」(18.2%)だった。