かたくらシルクホテル、長野県上諏訪温泉に4月22日開業


露天風呂

 片倉興産(東京都中央区)は4月22日、「かたくらシルクホテル」(長野県諏訪市上諏訪温泉)を開業した。1948年に創設した「かたくら諏訪湖ホテル」を新装。「シルクのように五感を満たすおもてなし」をコンセプトに、諏訪湖エリアで最上級の滞在空間を宿泊者に提供する。開業に先立ち、19、20日には内覧会を実施した。

 同社は1873年、片倉市助氏が長野県岡谷市で養蚕・製絹業を創業して以来、公共の福利厚生施設として誕生した「片倉館」、別邸「菊の間」「迎賓館」などの運営を通し、地域貢献に尽力してきた。旧館を全面改装した同館は、JR中央本線上諏訪駅から徒歩8分に立地。エントランスを湖面向きから駅向きへと改装し、従前よりもスムーズなチェックイン、チェックアウトを実現した。48室あった客室は9室へと減らし、全室に源泉掛け流しの露天風呂を設けた。全室から諏訪湖の眺望を堪能できる館内設計とし、濃く深い色合いで、懐かしさを感じさせるクラシカルな雰囲気が特徴的な「KATAKURA~片倉~」、白木の調度とインテリアの調和が華やかな「KINU~絹~」をはじめ、九つの異なる魅力を持つ個性豊かな客室に仕上げた。現在は宿泊者の見学用として開放している菊の間も客室となり、全10室となる予定だ。客室内備品にも気を配り、地元企業の技術を結集した「SUWAプレミアム」のボールペンやスピーカー、フランスのジャカード織の最高峰のメーカー「ガルニエ・ティエボー」のタオルなどを配備し、同社や同館のコンセプトを各所に反映している。

 ラウンジにはバイオエタノールを使用した暖炉や、かたくら諏訪湖ホテル時代から使用している振り子時計を設置し、落ち着いた空間を演出する。館内2階には片倉家が紡いできた製糸業の歴史に触れるギャラリーを整備。3階には芸術に関する書物が並ぶライブラリーを設置し、フリードリンクコーナーを併設した。フランス語で絹の名を冠するメインダイニング「La Soie(ラソア)」では、信州プレミアム牛や蓼科牛、岡谷産シルクパウダーを使ったカレーやプリン、八ヶ岳カントリーキッチンベーカリーの新石窯パンなど、地元信州の食材を豊富に使用した料理を提供する。

 「ありがたいことに、開業からゴールデンウイークまでの稼働は好調で、お客さまから好評を頂戴している。通常の利用ももちろんだが、記念日などの特別な宿泊で利用されるお客さまが多い」と雨宮清隆統括支配人。「各種コロナウイルス対策に万全を期し、特に館内の換気については一般的な対策基準の1・5倍以上の換気を確保するなど、お客さまの安心、安全な宿泊空間の維持に注力している。広々とした館内と客室で、お客さまの特別な宿泊を丁寧に迎え入れたい」と述べ、同館独自の感染症対策ともてなしに自信を見せる。

 開業記念として宿泊料金15%割引を実施中。1人当たりの宿泊料金は通常4万4千円(2人利用時)から、割引適用で3万7400円(同)から。詳細は同館ホームページ(https://katakura-silkhotel.co.jp/)。

ロゴには、手を取り合って未来へ伸びていく文様と、シルクの頭文字「S」をかたどったデザインを採用した

客室「KINU~絹~」の室内

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